海辺のアップサイクリスト

アップサイクルは、ライフスタイルの見直しによって不要なモノを断捨離、あるいは、デザイン等の付加価値を施してリメイクし、新たなモノに昇華させて生活を向上させることを提案します。

「道化の涙に映る虹」第4話

 前話

 

upcyclist.hatenablog.com

 

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貴男は帰宅すると
「よろしくお願いします」と印刷された沙織の名刺を裏返し、記載されたアドレスに
「ありがとう(^o^)/」を送信した。

 

 

その日の返信は無く、三日後の夜に「どういたしまして」とだけ返信があった。

 

 

沙織の降格人事は、仕事上のミスや不祥事ではないことを奈緒美から聞いていた。出産と子育てを理由に休職ではなく退職を選んだ前任者が古巣に戻った為であった。
沙織には子供は無かった。

 

 

一週間後、貴男は休日のランチに誘うメールを沙織に送信した。

 

 

「是非と言いたいところですが、仕事と離婚のことで、当分男性と二人きりで会う気持ちの余裕がありません。ゴメンなさい」

 

 

「そうだよね、全くデリカシーが無かった。僕の方こそ本当にすみません」
浅はかな自分を見透かされた恥ずかしさで顔が赤くなった。

 

 

しかし、どうしても沙織の気を引きたい貴男は二週間後に再びメールを送信した。
ともに離婚という二人の環境のシンクロと、不当な人事異動に対する怒りと同情ついて書き連ねた。

 

 

一時間後、沙織から
「アリガト♪(*^・^)」の返信があった。

 

 

気を良くした貴男は、このまま畳み掛けようとも思ったが、同じ轍を踏むリスクを避け暫らくメールをしなかった。

 

 

貴男は職場で沙織に会っても、近くに行って話しかけることは避け、自分でも可笑しいくらい口角を限界まで上げて会釈した。

 

 第5話につづく

upcyclist.hatenablog.com

 

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自作間仕切り「仕切り上手は○○上手」

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傷と汚れがひどくなった、床のクッションフロアを張り替えることにした。

 

張り替えは業者に頼む人が多いかと思うが、DIY精神が旺盛な私の思考形態は、まず自分で出来ないだろうか?から入っていく。それでダメならば業者となる。

 

迷わずホームセンターに直行、自分の好きなチェッカー柄のクッションフロアを選んだ。

 

作業に入る前は、その日の気分に合わせてコーヒーや紅茶を飲みながら材料を眺め想いを巡らす。

 

完成後の達成感も好きだが、この時間も捨てがたい。まさに至福のひと時。

 

どうにか張り替え作業が終えると、クッションフロアのシートの端が微妙に余った。捨てるのにはもったいない気がする。さて、どうしたものか…。

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今回はさすがにアイデアがすぐに出てこなかった。

 

こういう時は、普段不便に感じていることを思い浮かべて紙に書き出していく。

 

強いて挙げるとするれば、キッチンが玄関から丸見えである事ぐらいか。不便というほどではないが…。

 

部屋をどんなにおしゃれにしてもキッチンだけは生活感が出やすい。

 

いっそのことキッチンそのものを隠したい。だが、自炊がメインの我が家ではそうもいかない。

 

間仕切りがベストだろうなぁ…とは思った。しかし、床材であるクッションフロアと間仕切りを結びつけるのはムリヤリ過ぎる発想だ。

 

無駄に重くなるし、風通しも悪くなる。

 

クッションフロアを軽量化して風通しを良くする。

この問題点をクリアすれば使えるのか?

 

クッションフロアとキッチンの間で視線のラリーが続いた。

 

問題解決のデザインとして、透かしやモビール、フリンジが浮かんだ。

 

モビール方式でやる事に決めた。そうと決まれば後は速い。

 

 

クッションフロアの切れ端と、倉庫にあった塩化ビニル製のテーブルマットの切れ端を正方形のブロックに裁断。

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四隅をハトメパンチして、クリップで連結。

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               そして完成したのがコレ

                    ↓

 

 

 

 

    

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透明で薄いテーブルマットの切れ端を有効活用したことで、全体的に軽くなり適度に視線を遮る間仕切りとなった。

 

掛った費用は、クリップ代とハトメ代で1000円弱(100均で調達)

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自作シャンデリア「ココロの洗濯が必要なのだが、その前に」

一人で外食中、疲れたココロでボーっとして、うっかりジャケットの袖にシミをつくってしまった。こりゃ大変だクリーニングが必要だ。数日後、クリーニング屋に受け取りにいき、自宅に着くと、クリーニング溶剤のニオイが残るジャケットを袋から取り出し、クリーニング屋の針金ハンガーと自宅のジャケット専用ハンガーとを交換する。いつものように分別ゴミ箱に入れようとして、ふと思った。(こんなふうに日本中で捨てられているとしたら処理が大変だろうなぁ。何か有効活用出来ないだろうか…)               

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                      そこで今回はコレ!

                    ↓

                針金ハンガーシャンデリア‼!

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     アップサイクリストお約束の通常の照明を落としてからの、シャンデリアライトアップ

 

 

 

 

     

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            どうも写真が下手で雰囲気が伝わらない_| ̄|○ 今後の課題

 

ざっくり材料です。不要な針金ハンガー、サンキャッチャーなどで使われるクリスタルガラス(スワロフスキー製ならなお良いでしょうね)、針金、ペンダント照明器具セット等です。

色の統一感、細部のデザインの統一感がポイントです。二色ぐらいのコンビネーション、あるいはバラバラになり過ぎない程度の多色使いもありかもしれません。

 

 

 

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自作壁掛けミニホームバー「昨日はBARの雰囲気で終わったので」

今日はBARつながりのネタで

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私の住んでいるところは都会ではないので、外に飲みに行っても、帰りはタクシーか電車

 

で、あればまだマシ。

 

結局代行を呼ぶはめになり、必然的に家飲みが多くなります。

 

しかし、我が家は、ミニマルとはとても呼べない殺風景な部屋。

 

生活感溢れる貧乏くさい部屋。

 

そんな所で飲むのは、なんだかなぁ~と思う日があります。

 

ホームバーを作れるほど、予算やスペースがあるお家ならいざ知らず、現実的には無理。

 

そこで、またもやアップサイクル。

                  

                今回はこんなの作っちゃいました。

                    ↓ 

ドラえもんの「どこでもドア」的なノリで、さあ、皆さんご一緒に

 

3,2,1

 

壁掛けミニバー~。

 

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なんと、壁にピンで留めてあるだけのミニバーです。

 

 

何だかチープに見えるですって?失礼なー。

 

よ~しそれなら、アップサイクリスト恒例の照明を落とし

 

 

 

 

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あらまあびっくり!

 

生活感あふれる雑貨・家具が視界から消え、かわりにムーディーなネオン管に照らされたミニバーが部屋で主張するではありませんか。

 

この意外性、これがとても良いのです。

 

実はこのネオン管、なんちゃってネオン管なんです。

 

キャンプや防災グッズに使うマルチライト、その壊れたやつから蛍光管を取り出して配線、ホームセンターで売っていた蛍光管用の青いフィルムを貼っただけ。

 

買ったら高いですからねネオン管。

 

 

さあ、材料と作り方、ざっくりとした説明しましょうか?

 

さとう小さじ一杯、塩を少々…。

 

じゃなかった。

  

倉庫で、深い眠むりについていた「憎いあンちくしょう」的な小粋なルーバー、時代遅れの木製カセットボックス。

 

そして、材木屋の店先に、持ってけドロボーではなく、ご自由にお持ち帰りください的な丁寧な言葉に、恐縮しながらいただいた端材。

 

この端材を板状に加工し、スプレー塗装にハケ塗装、おまけに木工ボンド塗りたくって、グリッターよろしくラメの粉末をぶちまけた。

 

そして、超厚化粧の看板に仕上げ、これを木製カセットボックスに強引かつ丁寧にジョイント。

 

あとは通販かどこかで、ミニチュアボトルとカクテルセット、ワンショットメジャーを買い込んで適当にセッティングするだけ。

  

 

おっと、肝心なことを忘れていました。

 

 

カクテルの作り方は、本かWebを血眼で探してにわか仕込み。

 

あとは、大切な人に決して悟られないよう手の震えを隠してシェーカーを振るだけ。

 

どうです?

 

やっぱり大変でしょう?

 

やりたくないですか?

 

それでもOKです。

 

 

でも、達成感が半端ない。

 

お家にミニバーがあると、大切な人、その他お客さんとのひとときを華麗に彩りますよ。

 

前回より予算と難易度は上がりますが、これも恋の為です。

 

ひいては、少子高齢化に対する無策な政府に細やかな抵抗です。

 

是非お試しを

 

 

カクテル完全バイブル

カクテル完全バイブル

 

 

 

 

 

カクテルグラス 310ライン ガラス 6個セット 65ml 31033

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遠藤商事 ビューモント ウイスキーメジャースタンド 一本立

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【Lucky Style】 カクテル バーテンダー カクテルセット 5点 LS-35-5

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自作壁時計「面白い、楽しいアップサイクルの世界」

私は海の近くに住んでいるのでよく浜辺を散歩する。

 

波打ち際に漂着物を探し、アップサイクルに使えそうなモノを少しだけ持って帰る、言わばゴミ散歩である。

 

波打ち際は、歓迎されない漂着物の方が圧倒的に多く、この一見清掃活動であるかのような、曖昧でささやかな抵抗運動は無条件降伏の白旗を常に揚げている。

白旗を揚げ続けた心は耐性が出来、もはや偽装白旗と化した旗の下で本来のアップサイクル活動に専念する。

 

漂着物の大半はゴミや海藻類で、中には魚貝類などもある。衛生上、さすがに食べようと思わないが

 

風船みたいに真ん丸になったフグ目の死骸が、波打ち際を転がる様は、憐れを通り越して滑稽で思わず吹き出しそうになる。

今日も波打つ際を舞台に自然界の無情が繰り広げられている。

 

死骸は再生できないが、生き物からデザインのインスピレーションは受ける。

 

伊豆のヒトデではありませんが、こんな画像からもインスピレーションを受け創作する。

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                   そして作ったのがこれ!

                   ↓

 

 

 

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不要になったCDビニールチューブ壊れた折り畳み傘の骨で作ったジョージネルソン風壁時計。

でも写りが良くない。反省。

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LED、時計パーツと合わせて総額1,600円くらい。これを安いと見るか、高いと見るか。いえいえ、完成した時の感動はプライスレス。だからアップサイクルは止められない。

 

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画像だと燃えているようですが、部屋の照明を落とすとネオン管のようになり、まるでBarにいる気分。部屋にあった不要な物が次々とインテリア雑貨に生まれ変わり、片付いておしゃれになっていく。

私の家ではインテリアの殆どがアップサイクルの手作り。

あなたも一度簡単な所から始めてみてはいかがですか?

ハマります。手作り壁時計はキットやパーツがあり簡単です。

これからも順次公開していきますのでよろしくお願いします。

      

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「道化の涙に映る虹」第3話

 前話

 
upcyclist.hatenablog.com

 

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食事会で世間話のネタは尽きてしまった。
駅まで15分の帰り道、貴男は何を話せば良いか思案に暮れていた。

 

「あのー、できたらメールアドレス教えて欲しんだけど」
唐突過ぎたが他に言うべき言葉が浮かばなかった。

 

「私?」
上目遣いの沙織。

 

「うん」

 

「明日メモで持っていくからそれでいい?」

明日のメモにする理由を沙織は明かさず

 

「えっ? あぁいいけど」
貴男も問うことをしなかった。

 

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翌日、休憩時間の沙織は客がいないところを見計らい、フロントの貴男の後方にある事務所から手招きした。

 

貴男は辺りを見回し、それとなく事務所に下がった。幸い、事務所には沙織と奈緒美しかいなかった。

 

ペン尻を咥えながらニヤつく奈緒美を後目に、沙織に近づいた。

 

 

「持ってきてくれたの?」
当たり前のように聞く貴男

 

 

「何の為に?」
意外な言葉で返す沙織

 

 

「えっ?いや昨日・・・」

状況が飲み込めず狼狽える貴男

 

 

「はい」
おもむろにポーチから自作の名刺を取り出す沙織。
淡いパステル調の花畑に車両進入禁止の標識がコラージュされ、メールアドレスと電話番号が印刷されたものだった。

 


「あっありがとう」

意表を突いたやり取りや図柄の意図が全く読めず、狐につままれた気分になった貴男だったが、いそいそと名刺をポケットにしまい込んだ。

 

 

売店に戻る沙織をバイバイで見送った奈緒美は、今度は貴男をシッシッと追い払った。
それに応えるように、後ろ姿で手を振る貴男はフロントに戻った。

 第4話につづく

 

upcyclist.hatenablog.com

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「道化の涙に映る虹」第2話

 前話

 

upcyclist.hatenablog.com

 

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貴男は、遅い夕食を終えると、安物の国産ウイスキーを煽りながら、シンクに溜まった食器を洗い、ネットで拾ったクラブJAZZリミックスを聞き流すのが日課となっていた。そして、杯を重ねながらSNSに移行するのが目下の趣味となっていた。

 

3年に及ぶ一人暮らしで、ひと通り家事をこなせるようになっており、不便を感じることはなく気ままに生きていた。
苦しみもがいた離婚で、図らずも自由が転がり込み、もう結婚はこりごりだと思っていた。しかし、現金なもので、生活が落ち着いてくると、心を通わせる存在が欲しくなるのもまた事実だった。

 

貴男が入社して4か月くらい経ったある時、人事異動を知らせる社内報で異なる名字の沙織を見つけ離婚を知った。

 

本社営業部主任から販売部平社員への降格人事だった。

 

二人は部署は違うため、声をかけようにも休憩時間や帰宅時間も合わず、年中無休の会社では飲み会も無かった。貴男は売店の前を通る度、意識的に沙織に視線を合わせ切っ掛けを窺うようになっていた。

 

あまりの不自然さに、警戒されることを恐れた貴男は、状況を打開するため、二人の共通の友人であり、同じ部署に勤務する奈緒美に頼み、表向きは慰労会ということで食事会をセッティングしてもらうことにした。奈緒美は既婚者だが子供はいなかったので都合をつけて協力してくれた。

 

シフト勤務のため、三人の予定を調整することがなかなか難しく、3週間後にようやく食事会が開かれた。

 

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イタリア料理がベースの地魚ダイニング、離婚話には触れず、奈緒美のお蔭で他愛もない世間話で場は和んだ。

 

程良くワインも進んだところでお開きとなり会計を済ませ表に出ると

 

「沙織、悪いんだけど貴男さんと先に帰ってくれない。ちょっと用事があって旦那とこれから合流するから」
気を利かせた奈緒美は、顔の横でスマホを小刻みに振りながら言った。

 

「そうなの?  わかった。じゃあ、お先」
沙織は、奈緒美から貴男に視線を移し軽く頷くと駅に向かって歩きだした。

 

 

 第3話に続く

 
upcyclist.hatenablog.com

 

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